そうですね…
「生まれてから死ぬまでの戸籍って、結構な枚数があるな」って思いました。

昔の戸籍って核家族以外も載ってるみたいですし、
お爺ちゃん、兄弟が10人もいたので、生まれた当時の戸籍は何ページもありました。
そのあと結婚して戸籍が変わって、県外に引っ越して別の地区の戸籍になって…と、
どんどん戸籍が増えていって、結局かなり分厚い戸籍の束ができてましたよ。

お、いい着眼点だね！
そうなんだよね、戸籍って法改正や結婚・引っ越しなんかで移り変わっていくものだから、相続の時には分厚い戸籍の束が…なんてことが珍しくないんだ。

戸籍を集めるの自体も、
本籍がある地区の役所に請求しなきゃいけないんですよね？
相続人を調べるのに必要とはいえ、お金も時間も沢山かかって大変ですね…

おや、戸籍は 相続人を調べるためだけ に必要なんじゃないよ？

え、そうでしたっけ？
ええっと……あ、『不動産の登記』にも、戸籍の原本がいるんでしたよね？
（不動産を貰ったその後で…『不動産登記』　～磯野家の相続事情について【番外①】～）

その通り。
その他にも、『預金があった銀行での手続き』や、
『保険が見つかった保険会社での手続き』にも、
被相続人（亡くなった人）と相続人たちの戸籍の原本が必要なんだ。

えぇ…
それじゃあ、いくつもの銀行や保険なんかの手続きを同時に進めたい時は、
ただでさえ集めるのが大変な戸籍を、何部も用意しなきゃいけないってことですか…？

まあ、平たく言えばそうだね…。
でも、あるコツを使えば、一揃いの戸籍だけでいくつもの手続きを同時に進めることができるんだ！

そ、そんな魔法みたいなものがあるんですか？

そう、その魔法の名は“法定相続情報証明制度”！
これを使うと、戸籍の束を1枚の証明書にまとめることができるんだ！

📌 法定相続情報証明制度とは？

“法定相続情報証明制度”とは、
被相続人や相続人の戸籍なんかを法務局に提出して、
その全員の関係を図にした“法定相続情報一覧図”を作ってもらう制度だよ

それがあれば、銀行や法務局に戸籍の束を出さなくていいんですね！

その通り。
しかも無料で、原本を何枚も作ってくれるんだ！

🏠 波平さんの相続人（例）

被相続人（亡くなった人）	波平
妻	フネ
長女	サザエ
長男	カツオ
二女	ワカメ

この家族関係を1枚の図にするんですね？

そうだね。
関係図自体は自分でも作れるけど、
こちらは法務局が証明してくれる公的なものだから手続きにも使えるんだ。

📑 作成の手順

①　戸籍一式を集める
　　・被相続人の出生から死亡まで
　　・相続人全員の現在の戸籍
②　法定相続情報一覧図（関係図）を作成
　　・手書きでもPCでもOK（フォーマットは法務局HPにあり）
③　法務局に申出書、戸籍一式、一覧図を提出
④　法務局で確認後、一覧図に“認証文”をつけて交付してもらう